前回の記事で「不動産初心者が、築古一戸建て賃貸で大家になる!」と大々的に宣言しました。
早速「築古なんてボロいだけで危ないんじゃない?」「素人が手を出すにはリスクが大きすぎるのでは?」といったご意見もいただきました。正直、私もそう思います(笑)。
今回は、なぜ私が新築やマンションではなく、あえて「築古一戸建て」という道を選んだのか、その理由を初心者目線で深掘りしていきます。
新築や区分マンションを検討したけれど…
不動産投資に興味を持ったとき、まず最初に頭に浮かんだのは、新築のワンルームマンションでした。
「管理会社に任せれば楽そう」「資産価値も安定していそう」という漠然としたイメージがあったからです。しかし、詳しく調べてみると、その価格の高さに驚きました。
都内の新築マンションは、数千万円単位の資金が必要になります。もちろん、ローンを組むことはできますが、毎月の返済額は大きく、小心者の私には精神的な負担が大きすぎると感じました。
また、新築戸建てはさらに高額で、利回りも低くなる傾向にあります。買った瞬間に価値がガクンと下がってしまうというところに抵抗感があったのは否めません。
次に検討したのが「区分マンション」です。これは一棟マンションではなく、一室を購入して賃貸に出す方法です。
管理は管理会社に任せられるので手間がかからず、立地の良い物件が多いというメリットがあります。
しかし、デメリットも多く感じました。毎月の管理費や修繕積立金が意外と重いこと。そして、自分の好きなようにリフォームしたり、間取りを変更したりといった自由度が極めて低いことです。
投資としてだけでなく、なにか「手を加える楽しみ」も感じたいと思っていた私には、少し物足りなく感じてしまいました。
結局、「コスト」と「自由度」という2つの観点から、新築やマンションは初心者である私には向いていない、という結論に至ったのです。
築古一戸建ての5つの魅力
では、なぜ「築古一戸建て」なのか? 私がこの道を選んだ主な理由を5つ挙げます。
1. 価格が安い
これが最大の理由です。数百万円から購入できる物件も多く、少額から不動産投資を始められることが何よりの魅力です。自己資金だけで購入できるため、融資のハードルも下がります。
2. 利回りが高い
価格が安いわりに、家賃は比較的相場通りに設定できるため、新築やマンションに比べて高い利回りを狙えます。リフォームで物件の価値を高めれば、さらに収益性を向上させることも可能です。
3. DIYや工夫の余地
区分マンションと違い、一戸建ては自分の好きなように手を加えられます。壁紙を変えたり、床を張り替えたり、間取りを変えたり…。初心者でもできる範囲でDIYをすることで、物件に愛着が湧き、コスト削減にもつながります。
4. 需要の増加
リモートワークの普及などで、都心から少し離れた郊外や地方への移住を考える人が増えています。広い庭や駐車場がある一戸建ては、ファミリー層を中心に根強い需要があります。
5. 社会的意義
日本全国に広がる空き家問題。全国で800万軒以上の空き家があると言われています。単なる投資だけでなく、ボロボロになった家を再生し、新しい命を吹き込むことで社会貢献にもつながります。この「誰かの役に立てる」という側面にも、私は強く惹かれました。
もちろん、デメリットも知っておくべき
良いことばかりではありません。築古一戸建てには、新築やマンションにはない大きなデメリットが存在します。
1. 老朽化リスク
築年数が古いため、雨漏りや水回りの配管、電気系統など、予期せぬ修繕費用が発生する可能性があります。また、耐震基準を満たしているかどうかも重要なポイントです。
2. 再建築不可物件の落とし穴
法律上、家を建て替えられない「再建築不可物件」も存在します。こうした物件は売却が難しく、流動性が低いため、出口戦略をしっかり考えておく必要があります。
3. 空室リスク
物件の立地やリフォームの内容によっては、入居者がなかなか見つからないこともあります。特に、賃貸需要が低いエリアでは、一度空室になると長期化するリスクがあります。
4. 素人には判断が難しい点
シロアリ被害や雨漏りの跡、建物の傾きなど、素人ではなかなか気づけない問題が隠れている可能性があります。専門家に見てもらうなど、慎重な判断が必要です。
これらのリスクを十分に理解し、対策を講じることが、成功への第一歩だと考えています。
初心者の私が出した結論
数々のメリットとデメリットを天秤にかけた結果、初心者の私がたどり着いた結論は、「リスクはあるけれど、少額で挑戦できる築古こそ“初心者向き”」というものです。
もし新築や高額な物件で失敗してしまえば、取り返しのつかないほどの大きなダメージを負うことになります。しかし、数百万円の築古戸建てであれば、たとえ失敗しても再起不能になるほどのダメージは負わないと判断しました。
最初から完璧を目指すのではなく、まずは小さく始めて、実際に挑戦しながら学び、経験値を積んでいきたい。これが私の本音です。
「築古=ボロい」というイメージを、「伸びしろがある資産」というポジティブな考え方に変えることで、この挑戦はぐっと面白くなるはずです。
私が築古戸建投資しようという決め手になった本
実はどのジャンルの不動産を手掛けるかを決める際に背中を押してくれた一冊があります。
もともと本を読むのが好きなので、不動産投資に関しても多くの本を読みました。その中でも私に刺さったのが「空き家・古家不動産投資で利益をつくる」という本です。書籍の中の事例で「フリーランスのITエンジニアの男性が副業で空き家・古家不動産投資を始めた」というのがあり、自分と似た境遇ということもあり興味が湧きました。
また別の記事でまとめたいと思いますが、築古一戸建て投資がいかに堅実でリスクを抑えられるかということが身に染みてわかりました。不動産業界や不動産の知識が浅いだけに、入り口として最適だと思えました。また、失敗しても再起不能になるレベルではないのでチャレンジしやすかったというのもあります。
まとめと次回予告
今回は、なぜ私が新築やマンションではなく、築古一戸建てを選んだのかを深く掘り下げてみました。
費用面、利回り、自由度、そして社会的意義。多くの魅力がある一方で、老朽化や流動性といったリスクも存在します。
それでも私は、この築古戸建て投資に挑戦する価値があると確信しています。
次回は、いよいよ物件探しに突入します!初めて見学に行った築古物件のリアルな感想を皆さんにお届けしますので、ぜひ楽しみにしていてください。
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